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己斐小学校被爆銀杏の木について

2006年09月01日

以前、四海様より情報をお寄せいただいた己斐小学校の被爆銀杏の木ですが、
広島市の平和推進部より下記の通り回答がありました。

 

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この度は被爆樹木の情報をお寄せいただきありがとうございました。
広島市では、原爆の焦土の中から甦り、生き続け、被爆の実相を物語る貴重な存在である被爆樹木を次の世代に受け継いでゆくため、平成5年度より、被爆して生き残った樹木のうち、爆心地から概ね2kmの範囲にある樹木を被爆樹木として台帳に登録し保存に取り組んでおり、現在は55か所に約160本が広島市の被爆建物等台帳に登録されています。
(「広島市被爆建物等保存・継承事業実施要綱」に基づく被爆建物等台帳登録)

この台帳に登録する際の基準のひとつに、「爆心地から概ね2km以内の範囲」があります。
この範囲は建物の全壊・全焼地区で焼け野原となったため多くの樹木が焼失しました。
そうした中、被爆の惨禍を生き抜いた樹木や焼け焦げた樹木の株から再び芽吹いた樹木を被爆樹木として登録することとしています。
また、もうひとつの基準に「ある程度公共性のある空間にある樹木」があります。
寺社等はこれに該当しますが、民間の住宅の敷地内にある樹木などは台帳登録の対象としていません。
これは、より多くの方に被爆の惨禍を耐え抜いた生命の力強さを感じていただいたり、平和を考える機会としていただくことを事業の目的としていることから、不特定多数の方がいつでも間近で見ていただける場所にある被爆樹木を対象としているためです。

今回、お寄せいただいた銀杏の木は、爆心地から離れているため、残念ながら広島市の事業の台帳には登録できませんが、これからも被爆樹木として大切にしていただき、平和を考えるきっかけに役立てていただきけるようお願いします。

なお、詳細については広島市国際平和推進部にご確認いただきますようよろしくお願いします。

 

広島市企画総務局国際平和推進部平和推進担当
電話082-242-7831

 

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「緑の伝言プロジェクト」では、広島市平和推進部の被爆台帳を基に被爆樹を紹介しております。
ただ、被爆樹台帳に登録はされておりませんが、被爆に耐え今もなお生き続けている被爆樹はたくさんあります。

私たちはそんな被爆樹も多くの方に知っていただきたいと考えております。
「緑の伝言ブログ」では被爆樹台帳に登録されていない被爆樹の紹介もしていきたいと思います。

まだまだ、みなさまからの被爆樹情報をお待ちしております。
よろしくお願いします。

被爆樹情報「己斐小学校の被爆銀杏の木」

2006年08月22日

こんにちは。
今日は台北日本人学校で教員をされている四海智奈美様より、
被爆銀杏の情報をいただきましたので、ご紹介いたします。

 

 

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はじめまして。
私は現在中華民国台北市の台北日本人学校で教員をしていますが、
籍は西区の己斐小学校にあります。
7年前から己斐小学校で平和の取り組を子どもたちと始めました。
その中で地域の方々から被爆証言を伺いました。

現在、己斐小学校にはグランド改修に伴い、グラウンドの柵の外になってしまいましたが、
もともとは、体育倉庫の入り口に堂々とそびえ立ち、
秋にはたくさんの葉を落とし、子どもたちを見守り続けた被爆銀杏の樹があります。

そして、その向かって右側にはたくさんの被爆桜があり、
毎年すこしずつ花をつけて私たちに勇気をくれていました。
その桜の樹もグラウンド改修の際に別の場所へ移植されたようです。
南側の端に大きな栴檀の樹が二本あり、
それも被爆の樹でした。
証言者の方々の多くが、あの栴檀の樹の下でひばくなさっていました。
ちょうど、手旗信号の練習をグラウンドでなさっていて
あまりの熱さに先生が、木の下で涼を取るように指示なさった直後に
原爆が投下されたとのことでした。

己斐小学校はその後、臨時の救護所となりたくさんの人々が
グランドに埋められて焼かれました。
トイレも廊下も体育館も教室も、病人と死体の山だったそうです。

被爆しても懸命に命を燃やす銀杏の樹を
人々が忘れてしまわないようにできればと思い、メールさせていただきました。

広島がいつまでも世界中の人々の平和の願いあふれる聖地でありつづけますように。

 

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四海様、貴重な証言をありがとうございました。
被爆者が少なくっていく将来、私たちがこのよな証言をもとに
決して忘れ去られてはならない過去の出来事を語り継いでいきたいと思います。

四海様よりお寄せいただいた情報は、現在広島市平和推進部にて検証を行っております。
その結果はこのブログでもお知らせいたします。

緑の伝言ブログでは被爆樹情報をまだまだお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

「被爆樹情報」募集。

2006年08月16日

被爆にも耐え、懸命に力強く生き続ける被爆樹たち。
人々が過去の出来事を忘れてしまわないように、
私たちは被爆樹のことをたくさんの人々に知ってもらいたいと思います。

埋もれている情報があるかもしれません。
あなたの知っている被爆樹の情報を
info@green-greetings.comまで、お寄せください。

お寄せいただいた情報は緑の伝言ブログで紹介いたします。

緑の伝言ブログをはじめました。

2006年08月15日

昨年、広島は被爆60年を迎えました。
その時に私達が取り組んだテーマは「被爆樹」。
爆風にさらされながらも再び芽吹き、今も元気に生き続けている被爆樹木たちに私達は勇気と希望を与えられました。
「広島に現存する被爆樹のことを、より多くの方に知ってもらいたい。」
そんな気持ちで昨年立ち上げた、この「緑の伝言プロジェクト」を私達は今年も継続することにしました。

広島にはまだ発見されていない被爆樹があり、昨年から今年にかけても新たに8本が登録されました。
その一方で、残念ながら枯れていった被爆樹もあります。
そんな被爆樹を、そして被爆樹にまつわるたくさんのエピソード、そこから溢れる生命力を、後世まで残していければと思います。

この「緑の伝言ブログ」では、みなさまからお寄せいただいた被爆樹の情報や、緑息づく広島の現在の様子などを発信していきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

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