2014年11月15日(土)、今年もガイド役に樹木医の堀口先生にお越し頂き、「被爆樹めぐり」を開催しました。当日は、少し肌寒いものの晴天に恵まれ、多くの方にご参加頂きました。
集合場所は、平和公園の「アオギリ」前。この「アオギリ」は、半分なった幹から新芽が生え、「広島には、70年以上は草木は生えない」と言われていた折に、人々に希望を与えてくれました。
平和大通り緑地内の愛宕池に移動し、「エノキ」「カキノキ」「ムクノキ」「クロガネモチ」を観察しました。この愛宕池の苗木は、平和の象徴として、アフリカの国々にも、移植されているお話しを伺いました。
愛宕池から目と鼻の先にある白神社の「クスノキ」は、爆心地に近いこの場所で生き残りました。地上に生えている部分は焼失しましたが、根元から芽が生え、今の大きさまで成長しました。
続いて、頼山陽史跡資料館に場所を移し、「クロガネモチ」の話しを聞きました。爆心地方向に、旧日本銀行の石造建物があったため被害が軽減され生き残れたとのことです。
広島城跡では、中沢啓治さんの漫画「ユーカリの木の下で」の題材になったユーカリを観察しました。「被爆樹は、なぜか爆心地方向に向いて傾いて成長する」。理由は、判明していないとのことですが、ここの「ユーカリ」も例外ではありませんでした。
広島城跡内で場所を移し、「クロガネモチ」「マルバヤナギ」を話しを聞いて、今回の被爆樹めぐりを締めくくりました。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。堀口先生のお話しに熱心に耳を傾け、時に質問を投げかけ、メモを取られ、毎年のことではありますが、深い感銘を受けました。被爆樹を知ることで、あらためて平和の尊さを感じていただけたなら、主催者としてこの上ない喜びを感じます。今後も、「緑の伝言プロジェクト」にご支援を賜りますようお願い申し上げます。